山高帽、ダブダブのズボン、大きなドタ靴、ちょびヒゲ。「喜劇王」といわれた俳優・映画監督チャーリー・チャップリン(1899~1977、イギリス出身、おもにアメリカで活躍)のおなじみの扮装です。
でも、この扮装は彼の独創ではありません。その各パーツは、当事人気のあったコメディアンの影響を受けたものだといいます。
研究家によれば、ズボンと帽子は誰から、靴は誰から、ヒゲは誰から、というふうに特定できるのだそうです。
「独創ではないからダメだ」というのではありません。ただ彼は、いきなり生まれた天才などではなく、先輩たちの遺産を集大成した存在だった、ということです。
独創ではなく、多くの先人の肩に乗っていたからこそ、高いレベルのものを生み出し、長く残った、ともいえるのです。
どんな分野でもとくに大きな仕事をした巨匠の多くは、一点突破的に鋭い独創性を発揮した人ではなく、その分野の「集大成」をした人ではないかと思います。チャップリンにもそれがあてはまります。
***
今日4月16日はチャップリンの誕生日。そこでこのような短いチャップリンの「偉人伝」をアップしました。
このブログでは、たまにその誕生日などに、偉人を紹介する記事をのせています(この記事のような短いものも、数千文字のかなり長文のものもあります)。
チャップリンの『自伝』や評伝は、おすすめです。心に響くエピソードや名言がいろいろとみつかることでしょう。
この記事で書いたことは、まあ「比較的述べられていないこと」を書いた次第で、チャップリンのすばらしさのなかでは「傍流」といえるかもしれません。「本流」のところは、ぜひご自分の読書で。
参考文献
最近の記事における偉人・歴史的著名人の紹介
私の著書 400文字程度の短い「偉人伝」が100余り載っています