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現代や未来を考えるための世界史の記事

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今年の新しい取り組みで、2週間ほど前にnoteをはじめました。「現代や未来を考えるための世界史の記事」ということをうたっています。それを、世界史に詳しくない人にもわかりやすく。すでに10本近い記事を投稿しています。

それらのnoteの記事は、これまでやってきたブログ記事の大幅な増補・改訂です(元の記事の2倍~数倍の分量になっています)。

そのような、過去に書いたものの再検討・完成版のような記事を今後も投稿していく予定です。この数年、そのような「再検討」の文章をかなり書き溜めていました。

新しい記事を、既存の別ブログ「そういち総研」(はてなブログ、世界史専門)にアップすることも、ある程度は考えました。

しかし、それらの記事は「そういち総研」の記事の増補改訂版であり、大幅に重複するものです。そこで、noteという新しい別の場所に載せることにしました。

noteでのこれまでの記事も、これから投稿する記事も、1回で1万文字かそれ以上の、かなりの長文になりますが、お読みいただければ、たいへんうれしいです。

どの記事も、専門家によるいろいろな本をふまえた「まとめ記事」といえるものですので、読んでいただけると、「新書などの一般向けの歴史書を何冊か読んだような視野」がひらけるものと自負しています。それが「まとめ」の効用です。

noteのアカウントがなくても「いいね(スキ)」ができますので、「いいね」していただければ、おおいに励みになります。

noteでの自己紹介


(これまでに投稿した記事)

その1

最初の投稿は、昭和戦前期の格差社会と戦争の関係について。

「格差社会を是正したい」という正義は、戦争と結びつくことがあります。昭和の日本の戦争にも「戦争による社会改造を通じて、格差・貧困などの問題を解決する」という発想が強く影響を及ぼしています。

そのような視点で、「戦前昭和の日本は、なぜ戦争へと突き進んだのか」を論じています。

戦前昭和の日本は人口過剰の、きびしい格差社会でした。そのなかで起こる貧困などの問題を解決する選択肢として、資本主義の枠内の改善ではなく、共産主義(左)と軍国主義(右)が有力になりました。そして、「軍国主義による領土拡大で、さまざまな問題を解決する」という道を日本は選んだのです。

その2

2回目の投稿は、ゲルマン人の侵入と西ローマ帝国の崩壊についてです(前編・後編があります)。

「民族大移動」といわれるこの事件は、現代世界を考える参考になります。ローマ帝国とゲルマン人の関係は、現代でいえば、ローマは欧米に、ゲルマンはアラブやヒスパニックなどにあたるはず。

ローマ帝国は、民族大移動以前からゲルマン人を受け入れ、ゲルマン化が進んでいましたが、混乱と衰退の中で反ゲルマンの傾向が強くなっていきました。これは、移民大国である現代アメリカが辿りつつある道と似ています。

その3

3回目は、「文明の始まり」の時代のメソポタミアの都市を扱っています(これも前・後編)。

4000数百年前、メソポタミアでは数万人規模の都市がすでにいくつかできていました。そのなかで最古・最大級の都市であるウルクから、「文明とは」「都市とは」について考えます。

前編では、おもに、すでに高度に発達していた文明社会としてのウルクについて、基本的な知識・情報を述べています。都市や文明の定義について、私なりの考えも述べました。

後編では、「文明や都市への批判」について、それを批判的に論じています。「都市は異常」とか「文明(農業)は詐欺」といった主張は、魅力的なところもありますが、私は賛同しません。文明や都市に問題があることはたしかですが、私たちは、それを大事にして改良・発展させていくしかないのだと思っています。

その4

昨日(3月8日に)投稿した4回目は、第二次世界大戦(ヨーロッパの戦争に限定、日本の戦争は扱わない)の入門的な概説の記事。全7回のうちの第1回~第3回。

この「概説」は、全7回で計6~7万文字の分量になります。一般的な書籍だと100数十ページになる、本1冊にやや満たない分量、あるいは長めの中編小説くらい。

じつは、このくらいの分量で、初心者(大人向けですが)にも読める第二次世界大戦の概説は、あまりないはずです。

しかし、第二次世界大戦についての本では主流の、特定テーマを扱ったものや、「全何巻」といった大部の概説書では、初心者には全体像をつかみにくいです。一方で、ごく簡潔な教科書的記述では、第二次世界大戦という事件の巨大さや複雑さが伝わらない、と思っています。

大きな・むずかしいテーマですが、かなりの時間やエネルギーを費やして、それなりの効用のあるものを書くことができたと思っております(とくに、3~4年前から一昨年にかけて書いていた)。ご一読いただければうれしいです。

日本の戦争(アジア・太平洋戦争)についての概説も手をつけてはいるのですが、いろいろな理由で困難さのレベルが高く、今後の宿題です。

私の「団地の書斎」。ここで書いてます。


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